ここから始まったバイリンガル育児

5歳0ヶ月。

先週末は、海外赴任で引っ越してしまったお友達が一時帰国したので、皆んなで集まりました。

全員はそろいませんでしたが、それでも5家族。

初めて皆んなと会ったのは、Smileが8ヶ月の時。まだ歩き出す前です(過去の記事『バイリンガル育児のきっかけ』)

皆んな それぞれ言語や文化背景は異なりますが、子どもが大きくなっても定期的に集まれるのはありがたいです。

当時はバイリンガル育児も本格的には始めておらず、Smileのためというよりも、

自分のモチベーション維持や環境づくりのために英語サークルに参加していたように思います。

サークル外でも、パン作り、ケーキ作り、手芸、体操、色んなワークショップに一緒に参加し、暇を見つけては一緒に集まって

離乳食の進み具合や 睡眠不足がつらいなどといった 育児の悩みなんかを共有していたように思います。

そんな皆んなと数ヶ月ぶりに会って、話題はやっぱり子どものこと。

インターナショナル・スクールに行かせるのか、英語の読み書きをどうするか、日本語はどうするか、そして海外移住(帰国)するか など。

Smileは この先も日本で、日本の学校に進みますが、皆んな 進路はそれぞれ。

ここから始まったバイリンガル育児。

英語と日本語の両言語で一緒に遊ぶ子ども達を見ていて、初めは寝んねの赤ちゃんばかりだったのになぁ と、何とも感慨深い気持ちになりました。

上は先週末の写真。弟くんたちも増え、今や大所帯。Smileは青のドレス。


Smileが1歳半のときのプレイデートの様子。わたしとSmileは右端です。

彼女たちの存在があったから、英語も育児の一環として感じられたのかもしれません。

英語教育とクリティカル・リテラシー

先月テレビで放送された、予備校講師の林先生による「早期英語教育は不要」という主張、

ここ最近 わたしの周りでも話題になっています。

いつも参考にさせてもらっているYoshieさんのブログに、とても分かり易くまとめられていて、

こちらを読むと、客観性をもって林先生の主張を読み取ることができます(Yoshieさんの記事)。

普段、テレビを ほとんど見ないので、他の方のブログを通して知り、YouTubeでその映像を見てみたのですが、

その主張内容も もちろんですが、情報の提示方法にも問題があると感じました。

林先生の主張は、

  1. 英語が得意な親ほど早期教育を否定」
  2. 「子どもに早期英語教育をやらせている東大出身の親に会ったことがない
  3. 「『親が(英語が)出来た』、『子供に(英語を)やらせる』は、見事な反比例関係である」
  4. ある有名な企業の採用基準では、英語が出来て仕事が出来ない人よりも、英語が出来なくて仕事もできない人の方を採用する」

大学院時代、第二言語習得理論と一緒に、Cricital Pedagogy(クリティカル・ペダゴジー:批判的教育学)という教育方法を学んでいのですが、

当時、教えていたクラスでも取り入れていたのが、critical literacy(クリティカル・リテラシー)を育てるアクティビティ。

クリティカル・リテラシーとは、メディアやテキストを通して発信される情報を、多角的かつ批判的に分析し、

文脈に隠された偏りや差別を読み取る力のこと。

その「読み取る」際に注目するのが、形容詞や副詞(副助詞)の使い方。

たとえば、”She picked up the book.(彼女はその本を拾い上げた)”という英文があったとします。

この場合、「彼女の行動」には善し悪しはなく、ただ描写されているだけです。

そこに”intentionally(意図的に)”という副詞を加え、

“She intentionally picked up the book(彼女は 意図的にその本を拾い上げた)”とします。

すると、途端に「彼女の行動」にある意味合いが加わり、

書き手は、「彼女は何か企んでいるのかな」と読み手に思わせることが出来ます。このように、形容詞や副詞を使い分けることで、情報を操作することが可能になってきます。

上の林先生の論点で言えば、以下のような表現です。

  1. 「〜ほど」という副助詞
  2. 「会ったことがない」(I have never met〜)という副詞
  3. 「見事な」という形容詞
  4. 「ある有名な」という形容詞

1〜3は、統計的なデータを示さずに「断定」しているのですが、副詞や形容詞のような表現を加えることで、情報があたかも事実であるかのように強調されています。

4は、「有名な」という表現を付けることで信憑性を持たせようとしているのですが、「ある」という表現から分かるように、数社からデータを取ったわけではなく、一社のみの情報。

こういった表現方法から、林先生の主張は、データによる裏付けが一切ないものだと すぐに分かります。

でもメディアを通して、それが発信されてしまうと、それが本当かのように捉われてしまう。

膨大な情報に囲まれる社会では、こういったクリティカル・リテラシーや、クリティカル・シンキングも必要だなぁと 改めて感じます。

“This is my ninja iPad.(わたしの忍者iPad)”と言いながら、お絵描きするSmile。一応、電源ボタンも左下にあります。

タブレットやパソコンをSmile一人で使うようになったら、クリティカル・リテラシーのような力も付けていかないとなぁ。

 

 

 

華やかな世界の裏

4歳10ヶ月。

船の上の生活も残り1日。

昨日は、オプショナルツアーで船内ツアーがあり、みんなで参加してきました。

わたしにとっても、Smileにとっても初めてのクルーズ旅行。

レストランでの食事や、至るところで催されるショーなど、何もかもが華やかな世界ですが、昨日は、その舞台裏を見せてもらうことに。

一番最初に案内されたのは、乗組員の方々の部屋。

乗客が普段通る場所は赤い絨毯が敷き詰めてありますが、

乗組員 専用のドアを開けると、そこからは別空間。通路も一気に狭くなり、オフホワイト一色の通路に 役職ごとに部屋が並んでいます。

船の世界は、階級制がとても厳しいらしく、職位によって、待遇や部屋割りや広さも決まってくるのだそう。

その後にも、キッチン裏、冷蔵室、洗濯室、乗組員用の娯楽室など、普段 見ることのできないところを見せてもらいました。

滞在中、SmileとSくんによくしてくれた、インド出身のウェイターの方によると、通常、乗組員は、9ヶ月間を船上で勤務し、休みは残りの2ヶ月程度。家族に会えるのもその期間だけだそう。

乗組員とは別に、舞台でパフォーマンスをする方々も、一旦 船に乗ったら、6ヶ月は船上での生活。

Smileには少し難しかったかもしれませんが、旅行中の楽しい時間の裏には、そんな風に働いている方たちがいる、というのを ちょっとでも感じてくれたようです。

今回のクルーズ旅行中、SmileとSくんが目一杯 甘えて、遊んでもらったのは、インド、インドネシア、フィリピン、韓国、中国の乗組員の方たち。

生活のため、自分の夢のため、みんな 様々な理由で 船で働いています。

彼らにとっての英語は、生きるために必要なコミュニケーションのツールであって、

日本の恵まれた環境で英語を学習することとは また違います。

バイリンガル育児をする意義を改めて考えさせられました。

英語を流暢に話して欲しいとか、国際的に活躍して欲しいとか、

そういうことよりも、こういう風に色んな国の人の人生と少しでも関わり、その時に感じたことを 大事にして欲しいと思います。

そして そういう機会をくれた両親に感謝。

インド出身のサガールさん。本当に子ども好き。布ナプキンでSmileの為に人形を作ってくれました。

部屋に戻ると、SmileとSくんが客室清掃の方にリクエストした 象と猿が。

夏休みの予定

4歳10ヶ月。

昨日から わたしも 2週間の夏休みに入りました。

今年は 旅行にお泊まり会、そしてわたしの講師研修合宿と 盛りだくさんな夏になりそうです。

そして明後日は、いよいよ姉と SmileのいとこのSくんがシアトルから一時帰国。

日本に2週間 滞在して、今度はハワイ島に引っ越します(姉のブログ 『ハワイへお引っ越し』)。

Smileと Sくんが楽しみにしているのは、数日後に控えたクルーズ旅行。

孫を連れて行きたいという、両親の粋な計らいで決まりました。

クルーズなんて わたしも初体験なので、ドキドキです。

Smileは、シアトルで買ったスーツケースを持っていくのだ、と意気揚々。

サマープログラムに参加できず肩を落としていたSmileですが、風邪も治り 気分は 旅行へ向けて上々です。

船内の言語は 基本的に英語で、プールなど子どもが喜びそうな施設も充実しているそうです。

3月は、喧嘩しながらも本当の姉弟のように仲が良かった2人(過去の記事『動的なバイリンガル育児』)。

今回も 2人のやり取りが楽しみです。


今年3月。シアトル・タコマ国際空港にて、買ったばかりのスーツケースを引くSmile。

4ヶ月ぶりの再会です。

おうち英語ほどではないけれど

4歳9ヶ月。

わたしの家族がアメリカから日本に帰国したとき、わたしは5歳半、姉たちは9歳半のときでした。

双子の姉たちは すでに小学校4年生だったので、洋書を読んだり、アメリカのドラマを観たり、お互いに英語で話したりして英語を維持していたように記憶しています。

わたしの場合はというと、英語を忘れないようにと、母がお風呂の時間に英語の歌を歌ったり、英語で話しかけたりしてくれましたが、

英語を話すのを わたしが頑なに拒否。母も無理強いはしませんでした。

嫌だった理由は、アメリカにいるときは母親との会話は「全て日本語」。急に英語で話しかけられて、それが恥ずかしくて仕方がなかったのです。

いわゆる「情意フィルター(苦手意識)」が上がっていた状態だったのだと思います(関連記事『心地のよい言葉とは』)。

日本語で母と子の関係ができているのに、そしてお友達とも日本語で関係が築けているのに、「なぜ今さら英語なのだろう?」というのが当時のわたしの気持ち。

幼かった わたしにとって、自分の言葉の一つと思っていた英語が「日々 抜け落ちていく」ことは恐怖でしかありませんでした。

失いたくないけれど、自信がないので家族の前で使いたくない。当時はそういった気持ちでした。

それでも、わたしの英語に対するモチベーションが下がらなかったのは、英語が常に周りにあったから。

アメリカに住んでいたときから、フランク・シナトラ、エルビス・プレスリー、カーペンターズ、オールディーズなどの洋楽が常にかかっており、

日本に帰国してからも、姉が好きだったマドンナやシンディ・ローパーが車の中で いつも流れていました。

そして両親ともに映画が大好きだったので、洋画は 全て英語。吹替えは観たことがありませんでした。

面白そうな映画があれば、週末は家族で映画館へ。

家族揃って大好きだったテレビドラマは、若かりし頃のマイケル・J・フォックス主演の『Family Ties(ファミリータイズ)』。

1980年代のsituation comedy(コメディを基調としたドラマ)です。

幼いわたしは、英語圏で暮らしていたとはいえ、内容も全て分かるはずがありません。でも、聞こえてくる音を頼りに、一生懸命 内容を理解しようとしていたのは覚えています。

もう一つ、記憶に強く残っているのが、絵本の音源の掛け流し。

家には、母が買った英国レディバード社の絵本セットがあり、わたしは暇さえあればテープを自分でかけ、絵本を眺めていました。

当時6歳だった わたしは、3文字を読むのがやっとだったので、もちろん文は読めません。でも これも、目と耳から入ってくる情報から ストーリーをなんとなく理解するといった感じです。

LB125.jpg

記憶を頼りに検索してみたところ、どうやら上のセットのようです(いずみ書房のサイトはこちら)。

アメリカでも、日本昔話のテープを繰り返し繰り返し聴いていた わたしにとっては、かけ流しは遊びの一貫でした。

今では、親子英語、英語育児、おうち英語、バイリンガル育児といった表現を よく目にしますが、

そういった取組みほど 積極的ではないにしても、英語に囲まれた生活を作ってくれた両親に感謝です。

Smileは あと2ヶ月で5歳。わたしがアメリカから帰国した歳になります。

帰国当時のわたしよりも はるかに英語を操れることは うらやましい限り。

これからも Smileが英語を「自分の言葉の一つ」として感じられるよう、環境を整えていきたいです。

大好きな コーヒーショップの お兄さんとお姉さん。

こうやって、言語や文化に関わらず、多様なバックグラウンドの人と繋がれる環境も 大事にしたい。

『リコさんと語ろう!小学生のおうち英語』を終えて

先日、On Mom’s Lap (OML)主催の「リコさんと語ろう!小学生のおうち英語」が終わりました。

今回、少しだけお手伝いさせていただいたのですが、とても貴重な体験をさせていただきました(過去の記事『小学生からの おうち英語』)。

Smileよりも年上の子どもを持つ参加者の皆さんに お会いできたのも嬉しかったです。

今回、リコさんのお話を伺っていて、改めて感じたのは、リコさんのバイリンガル育児が「言葉だけにこだわったものではない」ということ。

子どもの「好き」や「やりたい」気持ちを伸ばしつつ、子どもの心身の成長に寄り添った育児してきたのだなぁ、と。

英語が「目的」なのではなく、あくまでも「手段」だ ということが明確なのです。

英語が目的になってしまったら、もしかしたら 英語ネイティヴに どれだけ近づくかにこだわってしまうかもしれない。

でも英語は あくまでも手段と分かっていれば、英語にこだわることはなく、子どもの他の才能にも目を向け伸ばすことができる。

わたしもSmileに対して、常にそうありたいと思っています。

もう一つ興味深かった点は、リコさんのライティングの取組み。

大学院時代、わたしの研究分野は 『第2言語ライティングとアイデンティティ』でした。

対象は留学生だったので、子どものライティングは わたしにとって新しい世界。

なので、子どもに書く楽しみを知ってもらい、徐々にアカデミック・ライティングを取り入れていったという リコさんのお話は 非常に興味深いものでした。

「アカデミック・ライティング(学術的文章)」や「クリティカル・シンキング(批判的思考)」と聞いたら、難しい印象を受けますが、

要は「なぜ?どうして?」という探究心を育てる ということ。

リコさんは、日々の生活を通して、子どもの「どうして?」と感じる心を育て、それを上手にライティングに取り入れていったのだなぁ、と 感心することしきりでした。


お気に入りのコーヒーショップにて。店員のお姉さんを捕まえて 遊んでもらっているSmile。

Smileの「なんで?なんで?」の嵐に 若干 息切れ気味の わたし。

この探究心をもっともっと育てるために、わたしも もっと工夫しなければなぁ。

小学生からの おうち英語

Smileが小学生になるまで あと2年弱。

まだ少し先の話ですが、日本語環境で英語をどのように維持するか、そして中学受験のことなど、今からいろいろと考えることは たくさん。

そして今回、OML(On Mom’s Lap)の方々と一緒に、小学生からのおうち英語のことについて聞ける座談会を 少しだけお手伝いする機会に恵まれました。

ゲストに招いて お話していただくのは、12歳の息子さんをバイリンガルに育てているリコさん(リコさんのブログは こちら)。

小学校から おうち英語をどのように進めたらいいのか、ライティングの取り入れ方など

とても興味深い内容を 座談会というカジュアルなかたちで聞けます。

興味をお持ちの方は、英語ママさんのブログからお問い合わせください。年長さん〜小学生の保護者の方が対象となっています。

コーヒーの人たちと共に

4歳7ヶ月。

以前、Smileとのバイリンガル育児に欠かせない要素の一つとして、コーヒーショップがあると書きました(過去の記事『愛すべきコーヒーの人たち』)。

「英語環境だから」というのが理由ではなく、コーヒー業界の多様性を受け入れる柔軟性に魅力を感じるから。

コーヒーショップは、コーヒー好きが集うコミュニティ。職種も文化背景も様々だけれど、「コーヒー好き」という共通のものがあるから、繋がりやすい。

そしてコーヒー業界の人たちは、互いを競合として見るのではなく、互いの強みを生かしながら共生している。

1歳ごろから、都内のコーヒーショップに連れて行き、今では、皆んなに可愛がってもらい、Smileにとっても居心地の良い空間。

美味しいコーヒーを飲みに行きたい、

そしてSmileにも コーヒーショップの 多文化な空間に触れて欲しいと、お気に入りのコーヒーショップに連れてまわっていましたが、

今では、Smileの方が 知らない人と どんどん繋がるように。

将来、どこに行っても大丈夫だろうなぁ。たくましいなぁ。と親のわたしが羨むほど。

Smileの成長を見守り、いつも温かく迎えてくれるコーヒーの人たちに感謝。

 

Let It Be Coffeeのお二人と。毎回 Smileと全力で遊んでくれ、本当にありがたい。