今回は、❹『英語の音が入ったその後』について。
フォニックスの手始めとして、アルファベットの音が入ったけれど、文章を読むのに何をすればいい?
ということについて書いてみたいと思います。

繰り返しになりますが、「これをすれば読めるようになる」ということではなく、
ご家庭で読みの取組みを考える際に、何となく子どもが自分で読むまでの流れが分かれば嬉しいです(カリキュラムによってフォニックスの取り入れ方は変わるので、あくまでも家庭向けに書いてます)
- フォニックスの導入時期
- サイトワードとフォニックス、どちらが先?
- 英語の土台がない子はどうする?
-
音は入った。その後は?


ある学校での一コマを映した動画もありました。
こんなアクティビティをやるのも教室内では楽しそうですが、家庭でやるとなるともうちょっと遊び感覚の方がいいかもしれません
わたしの場合は、娘と歩きながら、目に入るもので当てっこゲームをして遊んだりしていました。
バスが目に入ったら、
“B—U—S. What did I say?”と娘に聞いて、
娘は音をブレンディングしながら、わたしが言った言葉を推測する。
“b–u–s. Bus! “(ブ….ア….ス…バス?)
“That’s right, ‘bus’!”(そう、バス!)
そうやって家でも外でも周りにあるもの(フォニックス読みできるもの)でブレンディングをして遊んでました。
市販のフラッシュカードも活用できますね。
↑
Usborne社のもの。厚紙で使い勝手が良かったフラッシュカード。裏に文字だけ、表に絵+文字(写真のようにブレンディングしやすいように一音一音の間にスペース有り)があるので娘とはカルタのようにして遊びました。
↑
ジョリーフォニックスのフラッシュカードです。手元にあるものの、ジョリーフォニックスは積極的には使っていなかったため、あまり出番がありませんでした。
↑
こちらもジョリーフォニックスのものでRead and Seeパック。薄い本が12冊組みになっています。左側に文字だけ、右側に絵が隠されています。めくると絵が出てくる仕組み。読みを確認するという意味では使えるかもしれません。


cake
train
catやmatなど、短母音の単語を読めるようになっても、上のような単語を読むためにはまた別ルールが必要というのもフォニックスの難しいところ
沢山のルールがあるので全部やってももちろんいいのですが、その分 時間はかかるし、例外も多く、全部やっても結局 「覚えないと読めないじゃん!」っていう単語もあります
なので、ルールに縛られすぎず、ある程度子どもが読めるようであればルールは飛ばしてもいいのかなと。
個人的にこのルールは知っておくと後々 楽かなと思うのはこの3つ:
サイレントe(マジックe)
礼儀正しい母音(polite vowels)
2文字子音 (consonant digraphs)
サイレントeは、単語のお尻にeがある時は、eは読まずに、その前の母音がアルファベット読みになるというもの。上の単語で説明すると、
cake
aはフォニックスルールだと、「ア」になるけれど、お尻にeがあるので「エイ」になるというルール。3文字に慣れすぎている場合は、ここでちょっと時間を要するかもしれません。
cakのときと、
cakeのときでaの音が変わるというように比較するのもわかりやすいです。
これは、母音が2文字続いているときは、2つ目の母音は読まずに、1つ目の母音はアルファベット読みになるというもの。これも上の単語で説明すると、
train
2つ目の i は読まずに、a は「エイ」になる。
フォニックスの方法によっては、サイレントeや2文字母音で説明せずに、Long iとかLong aなどと言った呼び方をするのですが、子どもが混乱しないように、どちらの方法で教えるか統一するといいかもしれません
このルールも、子どもが「そういう読み方があるんだ」と分かったらいいと思うので、しっかりやる必要もあまりないのかなと。
これは、2つの子音が合わさって1つの音になるというルール。
sheep(sとhでシという音)
chin(cとhでチという音)
white(wとhでヲゥという音)
bath(tとhでス/ɵ/という音)
これ以外にも、iceのようにc だけど「シー」と発音するソフトcのルール、gingerのように g だけど「ジュ」と発音するソフトgのルール、night やfightのように発音しないghのルール…
色々やっていると逆に混乱する場合もあるので、フォニックスは程々で、ある程度読めるようになったらそこまで縛られる必要もないのかなと。
こうしたフォニックスルールと平行して進められるのが、サイトワードなのかなと思います。サイトワードに関しては、以前まとめた記事があるのでそちらを読んでいただければと思います(『サイトワードとフォニックス、どちらが先?』)
3文字をスムーズに読めるようになったら、リーダー本を活用して実際に読む練習を始めるといいのかなと思います。
リーダー本には色々ありますが、フォニックスに特化したもの、サイトワードに特化したもの、どちらも混ざったものと色々と質が変わってくるので、上手に使い分けるといいと思います。
【フォニックスに特化したもの】
Bob BooksもPrimary Phonicsもがっつりフォニックスという感じ。
こちらはBob Bookの中身。
腰を据えてやるにはいいのかなと思います。Bob Bookは娘には使う機会がありませんでしたが、Primary Phonicsは、1日5分程度やってました。
Cliffordシリーズも人気ですね
I Can Readからもボックスが出ていて、これはPinkaliciousのキャラクターのもの。
ただ、注意点としては、こういったボックスでキャラクターものは、とても可愛いのですが、Phonicsに特化しているとはいえ、かなり読みづらい単語も混ざっていたりするので、ある程度、基礎がついてからでないと読めない
【サイトワードに特化したもの】
Nonfiction SIght Word Readersはレベル別になっていて、写真なので楽しいですがちょっとSight Word Readersに比べると若干難しめ。
【混ざったもの(Guided Readers)】
こちらもレベル別になっていますが、フォニックスやサイトワードというよりどちらも入っていて、読み始めの時にちょうどいい感じ
こういった薄手のもので読み慣れたら、少しずつStep Into ReadingやI Can Readなどのリーダー本に移行していくといいかもしれません。
探すと本当に色々出てくるリーダー本。もちろん文字読みのためだけでなく、語彙を身につけるためにも使えますね。
始めは語彙のインプットとして、そして文字を読む年齢にさしかかったら、読みの練習のために再度読んでみる。色々と使い分けるのもいいかもしれません
…とここまで書いてきましたが、フォニックスは文字と音を繋げるためのシステム。絶対必要とも思わないですが、基礎をしっかり入れておくと読み書きへの負担は軽減されると思います。
ほどよく付き合っていく、ぐらいでもいいのかなと思います
コメント
[…] 『文字読みへの道④:英語の音は入った。その後は?』 […]