5歳2ヶ月。
昨日、実に一ヶ月ぶりくらいにワークブックをしていて、フォニックスのセクションで「おや」と思うことがありました(過去の記事『ドリルは暇つぶし』)。
Smileにとってみれば、決して難しすぎる問題ではないのに つまづいているのです。「短母音のi(short i)」と「長母音のi(long i)」とあり、それぞれの音に合う絵と 線でつなげるという問題。
どうやら「長母音(long vowel)」と「短母音(short vawel)」というネーミングに惑わされているようでした。
アルファベットの音(A=ア・B=ブ・C=ク・D=ド)を入れ始めたのは、Smileが3歳になる前くらい。
3文字を読めるようになってから、サイレントEのルール(cake、kiteなど)や二重母音のルール(goat, rainなど)を教え始めました。
サイレントEには大きく2通り教え方があるようです。例えば “c a k e“という単語。
言葉の後ろにEがあるときは、
- 「最初の短母音(short vowel: ア)」は「長母音(long vowel: エイ)」になる
- 最初の母音は「アルファベットの音(ア)」ではなく、「アルファベットの名前(エイ)」になる
わたしがSmileに使っていたのは、2番目の教え方。アルファベットには「名前」と「音」があり、場合によっては「音読み」は「名前読み」に変わる、という教え方です。
英語では下のように説明していました。
[cake]
When there’s E at the end, the E sound becomes silent.
And the E makes the A say its “name”. So this A says “ei” not “a”.
こういった教え方をしてきたので、Smileには 一度も「長母音」「短母音」の名前を出したことがほとんどありませんでした。
Jolly Phonicsの母音の歌の中くらいでしょうか。
そして今日初めて目にした この問題。
Smileからしたら、”Long i”と言われれば それは単純に音を伸ばすこと。だから「アイ」ではなく、「イー」と読んでしまう。
“milk”も ”m i: lk(みーぉく)”
“six”も “s i: x(すぃーっくす)”
いつもなら、普通に言えているものが不自然な発音になってしまう。Smileにとってみれば、紛らわしいこと この上ない。
「しまったなぁ」と思い、「この問題はやらなくていいよ」と言っても、やらないと気が済まないらしく、結局 最後までやっていました。
「長母音」「短母音」という考え方で フォニックスを教わる子もいますが、
個人的には、少し分かりづらいネーミングだと思います。長母音は、短母音を単純に長くしたものではなく、違う音になるからです。
やはりフォニックスは、アルファベットの「名前」と「音」、2つの違った音がある、と覚えた方がすんなり覚えられるのではないかなぁと、昨日の出来事を見ていても思いました。
短い本ならば自分で読めるようになったSmileですが、フォニックス・ルールは やはり忘れているようです。
でも無理にフォニックス・ルールに戻る必要もないので、こういったSmileにとって混乱を招くようなフォニックスの問題は、意識的に外していくことも必要かもしれません。
ワークブック好きのSmile。いったん始めると「やめよう」というまで やり続けるので、普段は 本棚にしまったまま。
ともすると思考の流れを止めてしまう問題もあるので、ワークも慎重に選ばないとなぁと感じます。
コメント
シアトルの方の記事を見ましたが、私の感想は「息子さんに日本語を教えないでもったいなかった。」ですね。母親が日本人なら十分日本語を習得するチャンスがあったと思います。言語が出来ればそれだけでも世界が広がります。私の個人的な経験ですが、家内は南米出身でスペイン語が母国語です。娘は、私とは日本語、家内とはスペイン語で育ちました。スペイン語は母親との意思疎通が必要と思い生まれた時からずっとスペイン語です。読み書きは負担が増えるのでそれほどやりませんでしたが、高校大学時代には勉強しました。娘はアメリカの大学を卒業しましたが、大学院は学費の安いスペインの大学院に行きたいと言っています。
英語が自由に話せることと、本当のバイリンガルはまったく別です。日本でバイリンガルになるためには、インターナショナルスクールで英語教育を受けなければ無理です。しかし、幼児から英語をやっていれば日本の学校に行っても、高校で英検1級程度の英語力なら無理なく付けられるし、英語で仕事もこなせます。学校教育でそのレベルの英語力を身につけるのはまず無理です。日本人の目指すバイリンガル教育はそれでいいと思います。
コメントありがとうございます^^ Colin Baker氏の書いたバイリンガル教育専門書にもありますが、バイリンガルにも色々な定義がありますので、何をもって「本当の意味でのバイリンガル」かを決めるのはとても難しい問題だと思います。
100%のバイリンガルは不可能に近いことだと思いますし、多くのバイリンガルはどちらかの言語がdominant languageになると言われています。お嬢さんのdominant languageは英語ですよね。娘のdominant languageは日本語で、英語は第二言語になります。英語に触れるのは一日のうち2時間もあるかないかでしょうか。
イノウエ様が書かれているように母親が日本人の場合は、日本語に触れさせないというのは、日本においては危険だし現実的ではないと私も思います。英語圏では日本語は「継承語」となるので、家庭内言語が日本語だとしても維持するのはなかなか難しいと思いますが・・・。
ただ日本にいながらして英語の土台を作ることは十分可能だと思います。幼少期はBasic Interpersonal Communicative Skillsといった会話力を育てることはインターナショナルスクールに行かなくても可能です。アカデミックな力は教育が必要になりますので、その力を身に付けさせたいのであればインターに通わせるケースもあるのかなと思います。ただし、インターに通う場合は、反対に日本語のサポートが必要となりますので、将来、英語圏に住むとか大学に進学する予定が特にないのであれば、インターナショナルスクールに通わせるのも子どもにとっては負担は大きくなる場合があるのかなと思います。
娘は公立の小学校に通っていますので、日本語と同じように英語を使いこなして欲しいとも思っていませんが、日本語と同様、英語で読書、友人と遊んだり、映画を楽しんだりなど、英語圏のG2程度の英語力ですが、今はそれで十分だと思っています。将来、英語を使って仕事するかどうかは本人次第です^^ イノウエ様がおっしゃる通り、学校教育だけで英検1級くらいの英語力はつきにくいでしょうね・・・
スペインは学費が安いんですね。アメリカは確かに大学院の学費がとても高かったので、tuition waiverやgraduate assistantなどを駆使して働きながら通いました。