発達の順序(否定の言葉)

【Developmental Sequences(発達の順序)】

以前、文法要素質問文の習得順序について触れましたが、もう一つ分かりやすい順序で習得するのがNegation(否定の言葉)です。否定表現の習得は、幼児期の早い段階から見られるそうです。Smileもそうでしたが、イヤイヤ期の突入と同時に、一気に否定(拒否する、反対する)の言葉を習得するようです。

下が、第一言語習得における Negation(否定)の発達順序です。

  1. “no”単体か、言葉の頭に”no”を付ける(No go. No cookie. No comb hair.)
  2. 文が長くなり、主語が含まれ、動詞の前に否定語(Daddy no comb hair.)
  3. “can’t”や”don’t”など、”no”以外の否定語を使う(I can’t do it. He don’t want it.)*ただし、主語や時制による否定語の変化はまだない
  4. 主語や時制に合わせて、正しく否定語を変えられる(You didn’t have supper. She doesn’t want it.)*ただし、否定の重複など、まだ習得しづらいものもある(I don’t have no more candies.)

(Lightbown, P.M. & Spada, N. (2000) How Languages are Learned. New York: Oxford Press)

第二言語として英語を学習する場合も、ほとんど同じようなパターンのようですが、第一言語の影響を受けて、一つのステージに長く留まることもあるようです。

Smileが初めて”no”を使ったのは、1歳10ヶ月の時。イヤイヤの真っただ中でした。やっぱり、自己主張するには”no”を使うのが一番手っ取り早かったのだと思います。

同時に、”no”が多く出る原因として考えられるのは、この時期は、親も否定語を使うことが多いからということです。危ないことをしたり、注意する行動が多くなる時期でもあります。

ステージ3の”I can’t do it!(できない!)”というのも、Smileにしてみれば便利な表現だったのか、気が進まないときや、とにかく反抗したいときに使っていました。

Smileに否定語ばかりを使わせない(イヤイヤ期を乗り切る)ために工夫したのが、否定的な表現をわたし自身が避けるということでした。それまでは、Smileに対して”No pushing!(押さない!)”とか、”No running!(走らない!)”など、とにかくわたしから発せられる否定的な表現を、違う表現したのです。そうしたら不思議とSmileのイヤイヤも改善。

今も、Smileは否定語をよく使いますが、少し丁寧な言い方をするようになりました。

  • 《1人でトイレしたがるときに》Mommy, can you not come inside the bathroom?(お母さん、トイレには入って来ないでね)
  • Can you not touch it? I’m using it.(触らないでくれる?今使ってるの)