発達の順序(質問文)

【Developmental Sequences(発達順序)】

以前、「習得順序にはパターンがあり、多くの場合はこのパターンに沿って習得する」と書きましたが、質問文の方が予測しやすい順番で習得するようです(Lightbown & Spada 2000)。

Smileもそうでしたが、まず初めに”What(なに)”を習得するそうです。ただし、これは、”whatsat?(あれなに?)”とか、”Whatsit?(これなに?)”という「音のチャンク(かたまり)」の一部として覚えているだけで、”What”という言葉自体を認識しているわけではないようです。

下が質問文の発達順序です。

  1. 1語、または2、3語の文で語尾を上げる(Cookie? Mommy book?)
  2. WhatやWhereを使った質問(What’s that? Where’s daddy?)*ただしチャンクとして使っている
  3. 平叙文で語尾を上げる(You like this? I have some? Why you catch it?)
  4. Can〜?やIs〜?Why〜?を使って質問文を作る(Can I go? Is that mine?)*ただし語順が変わることは認識していない(Why you don’t have one?)
  5. 主語と助動詞の倒置し、Doを用いる(Do you like ice cream?)*ただし、Where使って質問できても、倒置はできない(Where I can draw them?)
  6. 大体の質問文は作れる *ただし、従属節で疑問詞が出てきても、平叙文の語順に直せない(I don’t know why can’t he go out.)

(Lightbown, P.M. & Spada, N. (2000) How Languages are Learned. New York: Oxford Press)

ステージ1と2は、ほぼ同時期に起こるそうですが、WhatやWhereを疑問詞として認識しているわけではなく、お母さんやお父さんが”What’s this?(これなに?)”とか”Who’s that?(あれはだれ?)”と言った質問をよくするため、音として覚えてしまうそうです。

ステージ6で起こる間違いは、「質問文のときは倒置が起こる」というovergeneralization(言語ルールを適用範囲外に当てはめる)によるもの。英語を第一言語とする子どもは、だいたい4歳になる頃には文法的に正しい質問を作れるようになるそうです。

Smileもついこの間まで、ステージ5のような文章を作っていましたが、1週間ほど前に正しい文章を言えてました

【2歳10ヶ月の質問文】

  • What “hello” means?(1ヶ月半前の質問文)

【2歳11ヶ月の質問文】

  • What does it mean?

ただ、Smileを観察していて思ったことは、チャンクとして覚えてしまえば、必ずしもこの順序を踏まなくても質問文を使って発話するということです。たとえば、ステージ5の”Do you like〜?”という質問は、2歳2ヶ月あたりで既に使っていましたが、音として覚えていただけで、”Do you〜?”を使った他の質問は作れませんでした。